サッカーにおけるクローズドスキル練習とオープンスキル練習とは?【徹底解説】

クローズドスキル オープンスキル練習、両方無駄ではない

クローズドスキルとオープンスキル
この2つの個人技の意味をサッカーをするにあたり考えることがあると思います。

結論からいうと10数年の小学生の指導経験を通して思うのは両方ともサッカースキルトレーニングとして無駄ではないということです。


ふたつの定義は下記となります。

・クローズドスキル=パターン化した技術
・オープンスキル=変化に対応できる技術



これら、クローズドスキルとオープンスキルの両方を有効なサッカースキルトレーニングと考える理由は単純に、上手い子はどちらもこなせているからという理由です。


上手い子はクローズドスキルの練習も簡単にこなせますし、オープンスキルの練習もうまくこなせます。


結局、はじめはクローズドスキルを練習で磨き、最終的に、試合でも使えるようにオープンスキルを練習で磨くということを覚えておけばいいと思います。


受験における数学と同じですね。
受験の数学は、はじめはワンパターンの問題しか解けなくてもそれをマスターしたあとは、いろいろな応用問題にあたっていくことでいろいろな問題に対応できるようになります。


ちなみにオープンスキルとは、「どんな場面でも使える考え方」だと私は考えます。つまりそれがオープンスキルの練習ポイントでもあると思います。

ドリブル練習のクローズドスキル練習とオープンスキル練習

サッカーのドリブル練習には、
実は、2種類あります。

少年サッカーにかかわる子供のお父さん、お母さんには、その違いは知っておいてほしいとおもい今回のテーマとしました。

なぜなら、クローズドスキルのドリブル練習とオープンスキルのドリブル練習の違いをしって、その2種類の特性をつかんだうえで、子供の育成に関わってほしいと思うからです。

さて、サッカーの2種類のドリブル練習とは、クローズドスキル練習とオープンスキル練習です。

今日は、ドリブル練習におけるクローズドスキル練習とオープンスキル練習の違いについてまとめたいとおもいます。

1,個人技サッカー|ドリブル練習におけるクローズドスキル練習とは?

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まずは、ドリブル練習におけるクローズドスキル練習とは、簡単な例としては、コーンをおいてのドリブル練習です。

個人技の練習としてよく行う、コーンをおいた練習においては、
予測不可能なことはおきません。

1秒後も、10秒後も、コーンの状態はかわりません。

そのコーンをあいてに練習をします。
たとえば、よく個人技練習として行うのが次の動画のような練習です。

この動画を紹介したのは、
クローズドスキルをみがくドリブル練習方法としては、わたしがおすすめの練習方法がいくつも紹介されていたからです。

こうしたクローズドスキルとよばれるドリブル練習は、自分の思い通りにボールを正確にあつかう技術を上達させるためには重要な練習となります。

しかし、サッカーというスポーツは、対戦相手がいて、常に変化があるスポーツです。

同じ状況は、二度と現れないとはいったものです。

なので、こうしたクローズドスキルだけの練習だけでは、サッカーの試合で活躍するためには、不足するのです。

サッカーにおいて、練習ではうまいけど、試合ではあまり目立たない子供さんってたまにいますよね。

そうした子供さんは、もしかしたら、
クローズドスキルのドリブル練習ばかりを
やっている可能性があります。



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2,個人技サッカー|ドリブル練習におけるオープンスキル練習とは?

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さて、つぎにドリブル練習におけるオープンスキル練習ですが、一番簡単な例は、1対1の練習となります。

相手をおいた1対1の練習となったとたん、このドリブル練習は、絶えず状況がかわる練習となります。

状況がつねにかわるので、その都度、その状況にたいして最善のプレーを選択していくという判断が必要なドリブル練習となります。

まずボールをもったときのボールの置く位置。
次にドリブルする方向。
ドリブルするスピード。
シュートまたは、パスのタイミング。

すべてが、毎回違います。
その判断基準を考えながら自分のなかで
学んでいかなければなりません。

それがオープンスキルです。

子供を教える立場にいる方であれば、こうしたことを念頭に置きながらサッカーコーチングを行いたいものです。


ちょっとした声掛けで子供は変わります。


ポイントは、

  • ボールをもったときのボールの置く位置
  • ドリブルする方向
  • ドリブルするスピード
  • シュートまたは、パスのタイミング

以上です。

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サッカーのオープンスキル・クローズドスキルに関するよくあるQ&A

■サッカーにおけるクローズドスキルとは?具体的な例は?


ペナルティキックやフリーキックがサッカーにおけるクローズドスキルになります。

ペナルティーキックとかフリーキックと言うのは、敵からプレッシャーを受けずに、プレイをできる点がクローズドスキルと言われる所以です。

■オープンスキルとクローズスキルの違いは何ですか?


オープンスキルは状況判断を求められるプレイで、ドリブルやパスヒーリングなどなどその状況状況に応じてプレイの選択肢を変えなければいけないものをオープンスクールといいます。

また、クローズドスキルは状況が基本的には変わらず安定した状態になっている所におけるプレイを言います

■クローズドスキルといえば、どのようなものか、一覧でおしえてください


まずは、ただ走る、といったものに近い競技で、陸上競技、マラソン、トライアスロンといったものになります。

海に目を移すと、競泳、ボート、ライフセービング、といったところ。

さらには、体育館で行われる競技では、体操、新体操、ウェイトリフティング、といったものがあります。

■クローズドスキル型とは何ですか?


敵のいない状態でのボールを扱う技術をさします。

リフティングが最たるもので、よく練習でおこなう、敵のいない状態でのプレッシャーゼロでの2人組のパスの技術やシュート練習、コーンをつかったドリブル練習をいいます。


クローズドスキルが不要かというとそういうことはなく、クローズドスキルがあったうえで、サッカーにおいては周囲の状況を把握し、判断して、その技術を使うことが求められます。

■オープンスキルとはどのような技能ですか?


オープンスキルは対戦相手や状況が常に変わる状況で発揮される技能となります。

具体的に言えば、ドリブルでいえば相手が自分の行く方向を読んできたら、それに対して逆を取るようなドリブルをするということです。

クローズドスキルだけを磨いていると、すこーーし、状況が変わっただけで対応できなくなります。

■では、クローズドスキルは不要なの?


不要ではありません。例えば、コーンドリブルがとてもうまい選手でも、相手がたっただけで途端にうまくできなくなってしまう選手がいます。

ただ、これは相手の動きに対してこうしてきたら、こうする、というのが体の中、そして頭の中で出来上がっていないので、とたんに体が混乱して上手くできなくなっているだけなのです。

こうした選手は、もともと上手くできる素養があるのでクローズドスキルがOKな選手はあとは訓練をすること、つまり、例えば考えながら練習することで、オープンスキルも上達していけます。

3,個人技サッカー|ドリブル練習におけるクローズドスキル練習とオープンスキル練習のまとめ

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『 サッカーはサッカーをすることにより上達する 』

とはよくいわれてきたことですが、それは、つまり、状況判断というオープンスキルを磨いておかねばどんなに良い技術をもっていたとしても、試合に於いて活躍できないということです。

よくサッカースクールなどでは、このクローズドスキルに相当する練習方法をよく教えてくれます。

そして、よくあるサッカーの本・DVDでもクローズドスキルのドリブル練習法を教えてくれます。

サッカーにおいて、
自分の思い通りにボールを扱える技術は重要ですので、 こうしたクローズドスキルのドリブル練習も 重要です。

しかし、その練習が、あくまでもクローズドスキルの練習であって、もうひとつオープンスキルを磨かないと、 試合での活躍はできないことを知っておくべきでしょう。

そういえば、わたしの好きなクーバー・コーチングのクーバー先生はいっていました。

『 学んだ技術はすぐ、実戦で使ってみよう! 』と。