世界最高のGKクルトワが明かす「1対1」の極意|失点を9割減らす思考のフレームワーク | 【子供サッカー.com】プレーを変えた先に上達がある

世界最高のGKクルトワが明かす「1対1」の極意|失点を9割減らす思考のフレームワーク

【04】サッカー シュート

先々週、GKと1対1でシュートを防がれる体験をし、おとといはその反省を生かし、私は自分のシュートモーションはGKに読まれると判断し、それを利用することを考えました。

結果的におとといの大会では、GKと1対1の場面が現れたのですが、その瞬間は対角にゴロでキーパーのわきの下を転がるイメージができたのですが、先々週のとめられたシーンを思い出し、一瞬のところでシュートモーションをとめ、結果的にシュートフェイントとし、GKを横に倒して、結果、倒れたGKの上をなんなく、ループシュート決めました。

レベルがあがるほど、GKは読みと反応がよくなります。そうなったら、ちからのないFWはゴールをきめられないのか? 

違います。そんな状況でも、その反応の速さを利用してそのうえを行くことができるのが、サッカーなのです。いかに

あとだし、じゃんけんをできるのか?

それが最近の私のテーマです。

サッカーって、ほんと、どこまでいっても相対的スポーツです。プロの上位チームと下位チームの差はそのまま、草サッカーの上位チームと下位チームの差といっても過言ではありません。

そのことを頭において、プロの試合をどんどん見てみましょう。ほんと上達可能です。おとといのキーパーと1対1の場面で相手GKを倒して、ゴールを決めた私のように。

ほとんどの人は、

「あ~決めた!」

くらいにしか思っていないはずです。だけど、その裏には相手GKを倒そうと思って、仕掛けた私がいて、その仕掛けに対して見事、わたしが本当にシュートする前に横っ飛びしてしまい、倒れたGKがいたのです。

そうしたことを踏まえて、今回のこの記事の最後に乗せたクルトワのGK視点の動画をみてもらったら、よいと思います。まずはそのクルトワの理屈から解説です。

クルトワのGKとFWの1対1の話

絶体絶命のピンチ。フォワードがディフェンスラインを抜け出し、ゴールキーパーと1対1になる瞬間。スタジアムの誰もが失点を覚悟する、あの心臓が止まるような場面。

「気合で前に出ろ!」
「とにかく体を張って止めろ!」

多くの選手やコーチは、この状況を精神力や反射神経の勝負だと考えがちです。しかし、世界最高の守護神、ティボー・クルトワの考えは全く異なります。彼にとって1対1とは、根性論のぶつかり合いではありません。

❌ 一般的な問題定義: 「1対1は、GKの勇気と反射神経が試される場面だ」
✅ クルトワ流の再定義: 「1対1とは、GKが状況を読み、タイミングと角度を支配することで、失点確率を限りなくゼロに近づける“知的な駆け引き(ゲーム)”である

この記事では、クルトワ本人が語る映像を基に、彼が実践する1対1の「思考のフレームワーク」を徹底的に分解・解説します。この記事を読み終えたとき、あなたにとって1対1は「恐怖の対象」ではなく、「攻略可能なシナリオ」に変わっているはずです。

なぜあなたは1対1で決められるのか?「気合」と「根性」では失点は防げない

多くのゴールキーパーが1対1で失点する最大の理由は、「判断基準」を持たずに、ただ闇雲に前に出てしまうからです。焦って早く飛び出しすぎれば、簡単にループシュートで頭上を抜かれます。逆に、躊躇してゴールに張り付いていれば、余裕を持ってコースを狙われてしまいます。

このジレンマを解決するのが、クルトワが実践する、計算され尽くした「3ステップ思考法」です。

クルトワ式・1対1を支配する「3ステップ思考法」

これは、将棋やチェスにおける「受け」から「攻め」への転換に似ています。状況を的確に読み、最適なタイミングで仕掛けることで、主導権を握るのです。

ステップ1:『待つ勇気』- 焦って飛び出さない。まずはゴール前で“受け”に徹する

相手が中盤から独走してくる状況。ここで最もやってはいけないのが、焦ってペナルティエリアの中盤まで飛び出すことです。

クルトワはまず、ゴールラインから約5メートルの位置まで静かに下がって「待つ」と言います。これには2つの重要な意味があります。

  1. ループシュートの選択肢を消す: ゴールとの距離が近いため、相手は安易に頭上を狙えなくなります。
  2. 味方DFが戻る時間を稼ぐ: GKが前に出ることで生まれるスペースを消し、味方が追いつくための貴重な数秒間を生み出します。

これは、将棋でいうところの「自陣でしっかり玉を囲い、相手の攻めを待つ」という“受け”の構えです。この「待つ勇気」が、全ての土台となります。

ステップ2:『奇襲のトリガー』- “エリア侵入”の瞬間、一気に距離を詰める

では、いつ「攻め」に転じるのか?その引き金(トリガー)は、「相手FWがボールと共にペナルティエリア(16ヤードのライン)に侵入した瞬間」です。

FWがドリブル中に顔を上げたとき、GKはまだゴール近くにいます。しかし、彼がボールに視線を落とし、再度顔を上げたときには、巨大なGKが目の前に立ちはだかっている。クルトワはこの「サプライズ効果」が極めて重要だと言います。相手に考える時間と余裕を与えない、電光石火の「奇襲」です。

ステップ3:『展開式ウォール』- 究極のブロッキング技術で物理的にコースを塞ぐ

一気に距離を詰めたら、最後はシュートコースを物理的に消す「ブロッキング」の技術です。
クルトワは、ただ体を大きく見せるだけではありません。彼には独自の必殺技があります。

それが、片膝を地面につけて低いコースを消し、もう片方の足を横に大きく伸ばしてスペースを埋める「展開式ウォール」です。

このフォームにより、

  • 股下のコースを完全に消せる
  • 伸ばした足で、横方向へのシュートコースもカバーできる
  • 両手は顔の横や上方に構え、上半身のコースにも対応できる

まさに、状況に応じて形を変える「可変式シールド」。身長2メートルのクルトワがこの体勢をとることで、シュートコースはほぼ完全に塞がれてしまうのです。

【応用編】“状況を読む”とは何か?一流GKの判断基準

この3ステップは基本形であり、実際の試合ではさらに高度な状況判断が求められます。

  • ケース1:相手がメッシのようなドリブラーの場合
    シュートを急がず、GKをかわそうとする相手には、下手に飛び込みません。重心を低く保ち、つま先で立って、相手の動きにいつでも対応できるように並走します。
  • ケース2:パスの選択肢がある場合
    FWの横にフリーの味方がいる場合、無理にFWに飛び出すと、簡単にパスを出されて無人のゴールに流し込まれます。この場合、クルトワは「あえてゴール前に留まり、FWにシュートを打たせる」選択をすると言います。パスを出されるのが最悪のシナリオだからです。
  • ケース3:至近距離でボールを受けられた場合
    エリア内でパスを受けられ、即シュートを打てる体勢に入られた場合、距離を詰める時間はありません。この時は、無理に前に出るのではなく、その場でシュートに備える「セービング」に集中します。

「判断は一瞬。練習か、それとも本能か?」クルトワの答え

このコンマ数秒の判断は、才能や本能だけによるものではありません。クルトワは「両方だ」と答えます。
本能的に危険を察知し、体が動く部分もある。しかし、その判断の精度を高めているのは、間違いなく日々のトレーニングです。1対1の状況を想定した反復練習の中で、「このタイミングで飛び出す」「この場合は待つ」という判断基準を、体に染み込ませているのです。

まとめ:1対1は恐怖ではない。GKが主導権を握るための「知的ゲーム」だ

クルトワの哲学は、私たちに重要な示唆を与えてくれます。
1.対1の主導権は、FWではなくGKが握ることができる。それは、恐怖心を克服した先にあるのではなく、正しい知識と判断基準を学ぶことで手に入る、ということです。

この記事で学んだ「待つ勇気」「奇襲のトリガー」「展開式ウォール」という3ステップを意識するだけで、あなたの次のプレーは必ず変わります。1対1を恐怖の対象から、あなたの知性と技術が輝く最高の見せ場へと変えていきましょう。

と、いうことで、世界一流のクルトワ選手はこう言ったことを考えてます。これを逆手に取るには、やはりGKと1対1になった場面では、先に仕掛けることが重要だと私は考えています。

なぜなら、時間をあたえると、守備陣に戻る時間を与えるからです。

なので、総合的に考えて、(もちろん、例外はサッカーだからありますが、)シュートモーションまではいって、相手GKの動きを誘発するのが効果的だと思います。

ただ、何度もいいますが「サッカーは相対的スポーツ」なので、相手との差が大きく違っていたり、もしくは僅差である場合は戦略を変えなくてはいけません。

だけど、それは、少し変えればいいだけです。

こうした考えに至れれば、サッカーってほんと、面白く楽しめると思います。キーワードは、「相手の逆を取る」もっと言えば、いかに「あとだしじゃんけんをするか!」です。

最後に今回の参考にしたクルトワの動画を張り付けておきます。

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