クーバー・コーチングとは一言でいうと『試合で使えるパターン練習』を学ぶというところです。
サッカーは皆さんも知っての通り、全くの同じ状況というのはサッカーの試合においてあり得ません。
だけど、同じような状況はたくさんあるわけです。
その同じような状況に対して、ある程度のパターンを自分の技術としてパターンを確立しているほうがうまくいくのです。
個人技術は受験の世界の数学でいうと、『計算力』みたいなものです。
そもそも『計算力』がないと、数学の問題は解けません。そして、『計算力』には個人差もあり、見えない差がつきます。
さらに、実は『計算力』があっても必ずしも数学で満点をとれるわけではないのも事実です。
そんななか、ちょっとしたテクニックですが、数学の計算力でもたとえば、受験においては12×12だったら、144と答えを覚えているほうが試験のときは有利だったりする、ということがあります。
その計算時間とは、おぼえているか、頭の中で計算するかで、たった10秒くらいの差しかないかもしれません。だけど、実はそこに大きな差ができるのです。受験の世界においてはその10秒で解法がおもいつくことだってあるのです。
そして同じように、サッカーでは技術を確立しておくと歯を磨くかのように自然に体が動く、つまりあまり意識をしなくてもプレーすることができるので、周りを見て考える余裕がうまれるのです。
もっといえば、受験と同じく、時間ができるのです。
この差は、レベルの低いところでやっていると重要度がわかりません。上のレベルにステップアップしていくと、どこかで自分の技術スピードでは周りを見る余裕がなくなるレベルがおとずれます。
だからこそ、クーバーコーチングのような、試合で多くの場面でつかえる応用のきくパターン化された技術を使えるようにしておくことが重要なのです。そして、パターン化したものがいくつかあると、相手を見る余裕がうまれ、本来のサッカーで重要なまわりをみて相手の逆をつく、裏を突くといったことまで考えることができるのです。
ということで、わたしはクーバーコーチングを特に小学生、そして中学生以上でも試合中ボールを余裕をもってもてないひとがいるのであれば、ぜひ徹底的に無意識でできるレベルまで技術をあげることをお勧めします。
さぁ、クーバーコーチングについてしっかりとみてきましょう。
今回のサッカー練習のポイント
■クーバーコーチング 攻撃サッカー
クーバー・コーチングはもともと日本では、1990年に『クーバー・コーチング 攻撃サッカーのすべて』という翻訳本とビデオが販売されたことがはじまりです。
わたし自身、この攻撃サッカーのビデオに感激したことで、いまも小学生の子供達を中心に、このクーバー・コーチングによるテクニック練習を伝授している次第です。
このビデオのなかで、何回もクーバー・コーチングの創始者であるウィールクーバー先生がいっているのが、このクーバー・コーチングによる基本のテクニックを身につけて攻撃的なサッカーをやれば『どんなに楽しいことか!!』
ということです。
基本的には、技術をみにつけて、相手を『あっ』といわせたり、相手を抜き去ったりすることに重点をおいたトレーニング方法なのです。
わたしがはじめてクーバーコーチングに出会った当時は、根性ばかりがまだまだ、重視される雰囲気の中、純粋に敵を抜くテクニックを繰り返し練習し、相手を抜き去ることができたら、『どんなに楽しいでしょう!!』と繰り返しウィールクーバー先生が小学生の子供たちにいっていたことが、いまでも耳に強く残っています。
なので、クーバー・コーチングとは、攻撃的なサッカーをすることをまず目標としています。
>>ジュニアサッカー クーバー・コーチング キッズのトレーニングメニュー集 ボールマスタリー34
■クーバーコーチングの評判・口コミ
わたしは、クーバー・コーチングについては、何のためらいもなくいいものだと思っているのですが、そう思い込むことも良くないので、すこし小学生の子供たちの評判や、口コミをしらべてみました。
とりあえず、クーバー・コーチングのサイトからひろってみると下記のようです。
小学生の兄が先にお世話になっていて、妹も幼稚園年中になってクーバーに入りました。クーバーに参加してからは、がんばること、そしてグランドを思いっきり走り回ることや大きな声を出すことができるようになりました。子供自体、クーバーでのサッカーはなんでも楽しいようですが、シュートを入れることが一番楽しいようです。
子供達が一番楽しいのは、ドリブルで相手をぬいたり、シュートをすることです。それをクーバー・コーチングでは否定しませんから、子供も楽しくなるのです。
そもそもウィール・クーバー先生は、おぼえたテクニックを練習のなかでどんどん使いなさい、と教えています。おぼえたことを実践を通して、つかうことで、どんなときに使えて、どんなときには、使えないかをしれるからこそ、どんどん使いなさいという指示をしているのです。
こういった、積極的な考え方は、小学生の年代の子供たちの成長する局面においても重要な考え方であります。この物事の考え方はきっと子供たちにもいい影響を与えるとわたしは考えています。
■クーバーコーチング練習動画
クーバー・コーチングにおける動画はいくつかありますが、この子供サッカー.comでも、いまでは、販売されていないウィールクーバー先生の『攻撃サッカー』のビデオを再現した練習動画も作成しています。
下記の2つが、その例です。
1.インサイド・アウトサイド
2.足のうらでのターン
こうしたテクニック練習についてポイントがあります。ただなんとなく練習していても、なかなか上達しないものです。そして、そうしたポイントをサッカースクールで学ぶのもいいですが、いまどきは、いいDVD教材もあります。
サッカースクールに入るのを2ヶ月くらい待てば、購入できます。わたしは、スクールって、塾と一緒で行くだけで安心してしまう可能性があるので、とりあえずは、こうしたDVD教材で自分の力で上達する努力をすることをおすすめしています。
塾に行って、みんながみんな東大生になれるわけではないですよね。それと同じで、サッカーだって、行けばうまくなるだろうというような、安易な考えでは、あまり効果がないのです。
ちょうど、小学生むけにあの元日本代表、城彰二さんが作成されているDVD教材が人気なので、上達ポイントを学習したいと考えるなら一度見てみるといいと思います。元日本代表ならではの、ポイントがあります。
■サッカーの上達ステップとは?
クーバー・コーチングで習うテクニック、そして、クーバー以外でも、いろいろな技術があると思います。そうしたテクニックに関しての共通の上達のステップというものがありますので必ず理解しておきましょう。
あくまでも最後の段階が目標です。
1.そのテクニックができない
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
2.意識すればそのテクニックができる
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
3.無意識にそのテクニックが使える。
そうです。目標とするレベルは、3の
『無意識にそのテクニックが使える』レベルです。
無意識につかうには、自転車の理屈と一緒で、小さい頃に身に着けてしまうのが一番ラクです。
あなたは、自転車にのるときに、技術的な事を考えて乗りますか?
乗りませんよね!!
そうなんです。小さい頃に身に着けたことはまさに、『体がおぼえている』ので、あまり細かいことに気を使う必要がないのです。この状態までくれば、おそらく、0.5秒単位で、相手より早くボールを処理することができており、試合中でも余裕を持ってプレイできていることでしょう。
■クーバーカップ
クーバー・コーチングでは、毎年クーバー・カップという大会を開いています。わたしがすすめるのは、クーバートレーニングをしている仲間で、チームを組んでこうした大会に参加することをおすすめします。
いつもおなじトレーニングをしている仲間であれば、気心もしれてますし、どんなプレーをするかも、だいたい想像がつきます。日頃練習しているクーバートレーニングでのテクニックを使ってみるといい練習になります。
関東地区では、決勝大会は、クーバーフットボールパーク武蔵浦和や、東京・横浜方面では、しんよこフットボールパーク、そして、大阪方面では、Jグリーン堺。九州方面では、ディノクラブにおいて、それぞれ決勝大会がおこなわれます。
クーバーカップには、ひとり、クーバースクールに通う子供がいればチームが組めるようなので、ぜひチームを組んで参加してほしいですね。
普段のチームでは勝利が先行してしまうと思うので、クーバートレーニングに励む小学生の子供たちで、クーバートレーニングの成果発表会として、こうしたクーバーカップに参加することをおすすめします。
■おぼえておきたい3つの原則
クーバーコーチングはいろいろといい評判がおおいのですが、試合でうまくいかないことがある、との口コミもあるのは、本当です。
これは、クーバートレーニングが、ある一定の動きを確実にまなんでいくという練習方法による問題でもあります。この問題をのりこえるには、次の点に注意してクーバートレーニングを練習することが重要になります。
1.ボールをさわりながら周囲を意識する。
(隣の子供がたったとか。とおくで自転車が近づいてきたとか、そういったことが意識できるようにしましょう。)
2.ボールをタッチするにあたりどこを触るのかを意識する。
(下をさわったとか、上の方をなめるようにさわったとか、その触り方でボールがちかったように動くことをカラダでおぼえましょう!!)
3.そもそも学んだらすぐに試合でつかってみる!
要は、学校のテスト勉強といっしょで、公式がそのままつかえるような問題をいつでも解くのではなく、たまに、ちょっと条件をかえて、練習することで試合でも十分つかえるようになりますので、とくに、クーバートレーニングのように、ともすると、いつも同じ練習をしてしまうような場合、上記の3点に特に注意して練習しましょう!!
☆基本のテクニック集☆
- 基本のテクニック1:インサイド・アウトサイドの連続(クーバーコーチング)
- 基本のテクニック2:アウトサイドでの切り返し(クーバーコーチング)
- 基本のテクニック3:インサイド・インサイド⇒アウトサイド・アウトサイド(クーバーコーチング)
- 基本のテクニック4:足裏でボールを引き寄せ逆足のインサイドで押し出す(クーバーコーチング)
- 基本のテクニック5:足の裏でとめてターン。逆足のアウトでだす。(クーバーコーチング)
- 基本のテクニック6:ボールをまたいでターン(クーバーコーチング)
- 基本のテクニック7:前にボールを転がして足の裏を通す(クーバーコーチング)
- 基本のテクニック8:足の裏で手前に引きその足でとめて逆足インサイド(クーバーコーチング)
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